呼吸するのが好きなら、空気清浄機もきっと気に入るはずです。何とも簡単な売り文句ですね。私が室内の空気を気にするようになったのは、飼っているウサギたちのせいで家の中の空気が肺にとってあまり快適ではなくなったからです。呼吸するときにざらつくような不快感があり、何とかしたいと思いました。
そこでまず思い浮かんだのがPhilipsでした。これまで同社の製品をいくつも使ってきて、品質と信頼性にはずっと好印象を持っていました。いろいろ調べた末に選んだのは、比較的手頃な600 Series AC0650/20。家の中をより広くカバーしたかったので、実は2台買いました。ところが残念なことに、私が初めて「期待外れだった」と言わざるを得ないPhilips製品になってしまいました。

肝心の空気はちゃんときれいになる?
なります。だからこそ、このレビューを書くのはもどかしいのです。買う前は、空気清浄機なんて穴だらけのプラスチック製の筒にフィルターとモーターを入れ、そこに空気を通すだけの、ちょっと立派な扇風機ではないかと思いがちです。完全な間違いではありませんが、それでは実際にもたらす違いをずいぶん過小評価しています。
600 Seriesを動かすと、呼吸が楽になったのをはっきり実感できました。外の気持ちのいい空気を少し室内に持ち込んだような新鮮さがあり、そもそもの購入理由だった呼吸時のざらつくような不快感もかなり和らぎました。科学的な実験をしたと言いたいわけではありません。ただ、私の家では確かに、それもかなり大きな違いを感じたということです。
Philipsが公表しているAC0650/20のCADR(清浄空気供給率)は170 m³/h。この数字をどう見るかはともかく、私の不満は空気をきれいにする能力にはありません。安価なベーシックモデルでも、肝心の仕事はきちんとこなします。
3段階の風量、なかなか便利なアプリ、そして大きな筒
風量設定はSleep、Medium、Turboの3段階です。Sleepなら近くで寝られますが、もう少し静かでもいいと思います。Mediumもテレビを見る間は十分我慢できる音量。一方のTurboは本当にうるさい。空気を勢いよく動かしてくれますが、稼働しているのを忘れることはまずありません。それでも、掃除機をかけたり掃除をしたりするときにはTurboが役立ちます。ちょうどそんなときに舞い上がるほこりを、空気清浄機に何とかしてほしいからです。
本体の作りはかなり簡素で、いかにもプラスチックという質感。高級感があるとは言えません。Philipsは「コンパクト」と説明していますが、ベッドサイドテーブルに置くと、とんでもなく大きい。最初はそこに1台置きたかったのですが、思っていた以上に場所を取ります。
もっとも、公平に言えば空気清浄機がきちんと働くには、ある程度の大きさが必要です。空気を通すには十分なフィルター面積が欠かせません。もし本体を極端に小さくしたら、はるかに小さなフィルターに大量の空気を押し込むことになります。大きさに理由があるのは分かります。それでも、置き場所に困ることに変わりはありません。
廉価モデルらしさは底面にも表れています。ゴム脚を取り付けるためのくぼみはきちんと成形されているのに、肝心のゴム脚がないのです。家具に振動が伝わるのを抑える部品を付けるより、くぼみだけ残して振動をそのまま伝えたほうがいい、ということでしょうか。最廉価グレードの車を買ったら、ダッシュボードに使えないスイッチの目隠しがずらりと並び、「この装備にはお金を払っていませんね」と一つずつ念を押されるようなもの。いやあ、素晴らしい。

良い点もあります。Philips Air+アプリはなかなか便利です。離れた場所から風量を変えたり、電源を入れたり切ったり、運転スケジュールを設定したり、フィルターの清掃・交換時期の通知を受け取ったりできます。この機種には空気の状態を見て自動で風量を調整するセンサーがないので、スケジュール機能は特に役立ちます。時間帯によって静かに運転させたり、もっと強く動かしたりできるわけです。ただし、とんでもなく大きな落とし穴が一つあります。
あのクソ忌々しい電子音!!!
これこそ、もう1台買う気がない理由です。このクソったれの空気清浄機、とにかく音を鳴らすのです。ボタンを押せば音が鳴る。ピッ。電源を入れても切っても鳴る。ピッ。アプリのスケジュールに従って風量が変わっても、また鳴る。ピッ。自分で操作しているときだけではありません。何も言わずに仕事をしていてほしいときにも鳴るのです。ピッ。ちょっと変な目で見ただけでも? ピッ。まあ、最後のは大げさですが、あとは本当の話。手動でもスケジュールでも、風量が変わるたびにいちいちお知らせしたいらしい。ピッ。
寝室では、これが本当に腹立たしい。ピッ。ファン自体はそばで眠れるくらい静かなのに、予定どおり風量を変えるだけで、部屋中を巻き込んで発表しなければ気が済まないようです。ピッ。もう、うんざりするほどイライラします。ピッ。
Philipsに問い合わせたところ、この電子音を無効にする設定はないと確認されました。ピッ。本体を開けてブザーを物理的に取り除くか、はんだを外してしまおうかとまで考えました。ピッ。眠るためだけに家電の基板を手術することを考え始めるなんて、設計のどこかがよほどおかしいはずです。ピッ。
買った2台の600 Seriesは今でも別の部屋で使っています。リビングやウサギのいる部屋などです。ピッ。空気はちゃんときれいにしてくれますし、もう持っているのだから、役立たずだと言うつもりはありません。ピッ。でも寝室用に3台目を買う気にはなれませんでした。代わりに選んだのはPhilips 900 Series AC0950/10です。(ピッと鳴らない!)
フィルターと維持費
600 Seriesで使うのはPhilips FY0611/30交換用フィルターです。ほこりは実によく捕まえます。なぜ分かるかというと、私が時々フィルターの掃除をさぼりすぎるから。ようやく取り外してみると、驚くほど大量のほこりが付いていたことがあります。外側にたまったほこりは掃除機で吸い取りました。私が別のことをしている間にも、これだけのものを捕まえていたのかと思わされます。
このフィルターは水洗いして永久に使えるものではありません。Philipsが示す交換時期の目安は使用状況や環境によって最大約12か月で、その間の清掃時期はアプリが知らせてくれます。この機種の交換用フィルターは1個ならそれほど高くありませんが、2台持っていれば定期的な出費になります。とはいえ、そもそも楽に呼吸できることに値段を付けるべきなのでしょうか。

おすすめできる? もう一度買う?
どちらも答えは「いいえ」です。Philipsについてこう書くのはあまり気分がよくありません。ほかの製品ではずっと良い経験をしてきたからです。600 Seriesは空気清浄機としての本分を果たしますし、その仕事ぶりは優秀です。呼吸は楽になり、アプリも使いやすく、基本的な風量設定にも問題はありません。
ただ、作りは安っぽく、ゴム脚がないのも目立ちますし、空気の状態を自動で測定する機能もありません。何より、あのまったく余計な電子音のせいで、いちばん使いたかった寝室には向かない製品になってしまいました。安価なモデルならほかの妥協点には目をつぶれます。でも、眠るために使っているのに消せない音が睡眠を妨げるのは話が別です。Philips 900 Series AC0950/10ではなく600を選んで仮に20~30%節約できたとしても、毎日その差を感じるのでは割に合いません。
呼吸するのが好きなら、空気清浄機は良い買い物です。600 Seriesのおかげで家の空気が本当に改善したのは確か。でも、眠るのも好きなら、この機種は見送って、もう少し出してPhilips 900 Series AC0950/10を選ぶことを勧めます。私はそうしましたし、後悔していません。